会話学校、大学、ワーキングホリデー等、どのような手段であっても、思い立って赴いた海外にて、同じ国の出身者である「日本人」と出会うことがあるでしょう。

あなたは、「日本人」とどのように付き合いたいと思いますか?

「日本語を話すことができてホッとするから、一緒に行動したい」「現地の言語を学びたいから、できるだけ距離を置きたい」等、それぞれの思いがあるでしょうね。

米国の留学中に感じた思い・体験を、ご紹介します。「日本人」と括弧をつけたのは、日本に住む人たちは「単一民族」ではないという思いからです。ご参考に。

母語を話す相手として「ホッとする」

4人の男性

中学生の頃から「好き」というだけで英語を学んでいた私は、次第に「現地の生きた英語を身につけたい」との思いが募り、大学時代、国費留学制度を利用して、1年間米国の州立大学に留学しました。

東海岸であったこともあり、大学で出会った「日本人」は10人足らずでした。カリフォルニア等、西海岸の方が「日本人」に出会う確率は高いでしょう。

学内には寮が4、5カ所ありましたが、留学生(undergraduates:学部生)、大学院生、転入生は1つの寮にまとめられていたため、「日本人」と会う機会は多く、その付き合い方について、色々と考えさせられました。

その寮にいた留学生の出身地は、日本の他、ロシア、マレーシア、フランス、ギリシャ等。大抵、その国の学生同士で固まって行動していました。「日本人」は、他国の学生に比べると、個別行動であったように感じます。

それでも、その大半が同じ講義を受講しており、日本の高校での知識でついていくことができた「数学」や、英語力を気にしなくても済む「アート」等を選択していたので、よく集まっているようでした。その中で交際したりもしていましたね。

私は、米国ならではの講義を選択していたので、いずれも「日本人」は1人だけ。珍しがられて、発言するたび注目されるので、気後れしました。スピードの速い英語での講義は、ついていくだけで必死でした。

日本語を教えてほしいと言われ、寮で仲良くなったネイティブスピーカーの友人と映画館に行った際は、周りが一斉に「ドッ!」と爆笑する中、訳分からずポカーンとして、「自分の英語力はまったく役に立たないな…」と悲しくなったこともあります。

ネイティブスピーカーの会話についていくことができず、孤独を感じる時には、「日本人」学生の存在が心を癒してくれました。寮で立ち話をしたり、夜にふらっとワインボトルを持って訪ねてくる面白い女の子もいて、「日本語(母語)を話すことができること」にホッとしたのは確かです。

現地の言語を学ぶためには「距離を置きたい」

本を読む女性

その一方で、私は、海外へ行くのは最初で最後の、貴重な機会だととらえており、「生きた英語を身につけたい。できるだけ『日本人』と距離を置いて、ネイティブスピーカーと接したい」と思っていました。

このため、基本的に1人で行動していると、話しかけられることが多くなり、ネイティブスピーカーと関わるにつれ、自分のリスニング力や会話力が高まっていきました。

例えば、講義では「ラテンアメリカの歴史」「教育学」等で、分からないことが出てくるたび、教授に質問したり、周りの学生にノートを見せてもらったり、グループワークやプレゼンテーションを通じて次第に話せる友人ができました。

「ラテン語」では、「あなた、日本人でしょ」と話しかけられたのを機に、親友となっていき、Thanksgiving(感謝祭)に誘われて家に泊めてもらったこともあります。

また、ランチも出会いの機会でした。巨大なキャンパスには、buffet-style dinig halls(ビュッフェ式の食堂)が数カ所と、フードコートがありました。20年ほど前になりますが、SUBWAYのシステムが面白く、野菜も多く気に入っていたので、外に持ち出しては広場の階段で食べていたものです。

ある日、ハトにパンをちぎってあげていると、「Hi, feeding birds? So nice! Your have very cute smiles!(ハトにえさをやってるの?素敵。あなたって笑顔が可愛いわね!)」と話しかけられたこともあります。

実は教会への勧誘だったので(勧誘はとても多いです)断ったのですが、その女の子とは、キャンパスで出会うたび、言葉を交わす仲になりました。

寮では、いつも1人で通路に座り、素敵なスカート姿であぐらをかいて煙草を吸っている女の子がいました。いつも「Hi!」だけ交わしていましたが、どこか通じるものがあったのか、隣に座って話してみたところ仲良くなり、キャンパス内のプールに泳ぎに行ったり、スイミングクラブに誘われたりしました。

海外で出会う「日本人」との付き合い方まとめ

振り返ってみると、私の場合は、「日本人」学生と離れて1人で講義を受けたり行動していたため、現地学生との関わりが広がったのを、しみじみと感じます。1人でいたから、周りも話しかけやすかったのでしょうね。

せっかく思い立って海外へ行くなら、できるだけ現地の人や文化に触れ、時に同じ国の出身者と過ごすというのが、おすすめです。ただ、状況や価値観によって異なりますので、参考にして下さいね。あなたの海外体験が、充実したものになりますように。