「将来は海外で働いてみたい」
「英語力を活かして海外の大学に行きたい!」

そんな大きな夢を持ってカナダの大学進学を目指す高校生や、それを応援するご家族が増えています。

しかし、留学相談の現場で非常によく聞く「後悔の声」があります。

「大学を卒業して現地で働き始めたけれど、ビザの期限が見えてきて焦っている…」
「もっと永住権を取りやすい学部や地域を選んでおけばよかった…」

実は、日本の高校生や保護者の多くは、大学選びの段階で「卒業後のビザや永住権のこと」まで考えていません。

しかし、カナダ留学という大きな学費と時間を投じる「投資」だからこそ、その先にある「永住権(ずっと現地で暮らせる権利)の可能性」まで計算して大学・学部を選ぶことが、これからの時代において非常に重要になってきます。

【重要】あらかじめお読みください(免責事項・注意事項)

※カナダの永住権申請システムや各州のノミネーションプログラム(PNP)の基準・ルールは、移民政策の変更に伴い毎年大きく改定されます。

本コラムの内容は2026年現在の情報・法改正状況に基づいた解説であり、将来の永住権取得やビザ発給を保証するものではありません。

実際の永住権申請に際しては、常にカナダ移民局(IRCC)や各州の公式情報、公認移民コンサルタント(RCIC)等の専門情報をご確認ください。

「大学を出れば永住権が取れた時代」の終焉

かつてのカナダは「留学生なら比較的スムーズに永住権が取れる国」でした。しかし、その時代は完全に終わりました。

現在、カナダ政府は移民ルールを急速に厳格化しています。

卒業後の就労ビザ(PGWP)の制限

専門学校や短大(ディプロマ)の場合、政府が指定する「人手不足の分野」を専攻していないと、卒業後の就労ビザが降りない仕組みになりました。

永住権(Express Entry)の競争激化

「カナダの大学を出て現地で1〜2年働いた」だけでは、永住権の申請に必要なポイント(点数)が足りず、ビザが切れて帰国を余儀なくされるケースが相次いでいます。

進学した後に就職した後に「ビザの期限」という壁にぶつかって後悔しても、一度選んだ大学や専攻を過去に戻って選び直すことはできません。

留学という「投資」を無駄にしないための4つの戦略

では、進学準備をしている「高校生の今」、どんな基準で大学や学部を選べば、将来の選択肢(永住権の可能性)を広げられるのでしょうか?

1.「4年制大学(学位・Degree)」を優先して検討する

短大・専門学校(Diploma)の場合、専攻が政府の指定リストに入っていないと卒業後の就労ビザがもらえません。

一方、4年制大学の学士号(Bachelor's Degree)であれば、基本的に専攻を問わず就労ビザが発給されます。リスクを最小限に抑えるなら、学士号が取れるルートが最も安全です。

2. カナダが「今、喉から手が出るほど欲しい専門分野」を選ぶ

カナダ政府は、国内で不足している特定の職業経験者を優遇して永住権を与えています。自分の「好きなこと」だけでなく、「カナダで需要があるか」を掛け合わせて学部を選びましょう。

  • 医療・ヘルスケア(看護、リハビリ、検査技師など)
  • STEM分野(IT、データサイエンス、科学、工学など)
  • 技能職・建設・インフラ
  • 農業・アグリビジネス

3. 大都市(バンクーバー・トロント)以外の「州」も視野に入れる

バンクーバー(BC州)やトロント(オンタリオ州)は留学生が集中するため、永住権のハードルが極めて高くなっています。

一方で、地方の州(アルバータ州、サスワクチュワン州、大西洋側の州など)では、「地元の大学を卒業して州内で働いてくれる人」に優先的に永住権を出す制度(PNP)が非常に充実しています。

大学の名前や都市の華やかさだけでなく「どの州にあるか」が強力な武器になります。

4. 「フランス語(French)」という最強の隠しコマンド

カナダでは、英語に加えてフランス語ができる人物の永住権ハードルが劇的に下がるルールが存在します。

高校でフランス語を学んでいる人や語学が得意な人は、大学時代にフランス語を習得しておくことで、卒業後の永住権申請者のポイントに加点が期待できます。

高校生から始まる「後悔しない」ロードマップ

永住権の準備は、大学を卒業してから始めるものではありません。「高校生で大学を選ぶ瞬間」からスタートしています。

1. 高校生(今ここ!)

  • 大学進学に必要な英語力を培う
  • カナダで「就職・永住権に強い専攻・地域」を調べて大学を選ぶ

2. 大学生活(カナダ)

  • 4年制大学または対象分野でしっかり学ぶ
  • インターン(Co-op)などを通じて現地での職歴・人脈をつくる
  • (余裕があれば)フランス語の勉強もスタート

3. 卒業後

  • 卒業後就労ビザ(PGWP)を取得
  • 需要の高い職種で働き、州の優遇制度(PNP)などを活用して永住権申請へ!

カナダ進学の「その先」まで描こう

カナダへの大学進学は、学費や生活費も含めて多額の費用がかかります。

だからこそ、ただ「キャンパスライフを楽しむ」「英語を上達させる」「興味がある分野を勉強する」だけで終わらせず、「卒業後に現地で残って働く権利(永住権)」まで手に入れられる可能性を高めておくことが、最も賢い「投資」の形です。

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